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イスラームの信仰

信仰の功徳

これらの重要な諸原則を包括する高貴な信条は、それを信ずる者に多くの貴重な利益を齎す。

1.  アッラーの信仰

至高なるアッラーの名称、属性に対する信仰は、至高なるアッラーヘの人間の愛を育み、また畏敬の念を呼び覚ますが、それは彼(アッラー)の命令の実践と禁止(事項)の忌避を帰結する。そして個人にとっても、集団にとっても、至高なるアッラーの命令の実践と禁止(事項)の忌避によってこそ現世と来世における至福は達成されるのである。

『男であれ女であれ善行を為す者は信仰者である。我ら(アッラー)はその者に(現世では)幸せな生活を送らせ、(来世では)行った最善の行為に見合った報奨を授けよう。』 (クルアーン第16章〔蜜蜂〕97節)

2.天使の信仰

  1. 天使たちを創造し給うた褒むべき至高なる創造主の偉大さ、威力、大権の認識。
  2. これらの天使たちに人間の守護、所業の記帳など、その善導を委ね給うた至高なるアッラーの御配慮への感謝。
  3. 至高なるアッラーに完壁な崇拝を捧げ、信者のために赦しを析願する天使たちへの愛。

3.啓典の信仰

  1. すべての民族に彼らを正しく導くために使徒を遣わされた至高なるアッラーの慈悲とその被造物への配慮の認識。
  2. 各民族に最も適した法をそれらの啓典において定め、復活の日に至るまでのあらゆる時代と場所におけるすべての人類に妥当する聖クルアーンを啓典の究極とされた至高なるアッラーの英知の認識。
  3. そうした至高なるアッラーの恩寵に対する感謝。

4.使徒の信仰

  1. 正しい導きと司牧のため高潔な使徒を遣わせ給うた至高なるアッラーの慈悲と、その被造物への配慮への認識。
  2. かくも寛大な恩寵を垂れ給うた至高なるアッラーヘの感謝。
  3. 至高なるアッラーの使徒であり、アッラーヘの崇拝、人類への使信の伝達と警告、迫害への忍耐を実践した(アッラーの)僕の精華である彼らに相応しい愛と尊敬と称賛。

5.最後の審判の信仰

  1. 最後の審判の日の報奨を期待しての至高なるアッラーヘの服従の志向と、懲罰を恐れての犯罪の忌避。
  2. 来世での報奨と至福を待ち望み、信仰者が現世での運命の浮沈から超然としていることが出来ること。

6.定命の信仰

  1. 行為の結果についてのアッラーヘの信頼。なぜならば因果は共にアッラーの決定と決断に成るからである。
  2. 魂の安らぎと心の平和。 すべてがアッラーの定めであり、忌まわしいものの存在もまた(アッラーの)不可避の定命であることを悟れば、魂は安らぎ、心は平和を得、彼は主の定め給うたことに満ち足りるのである。それゆえアッラーの定命を信ずる者以上に幸福で、心安らぎ、満ち足りた者はいないのである。
  3. 意図したことを成し遂げたとき心に慢心が生ずることを防ぐこと。なぜなら成功はその原因も緒果もアッラーの決定に成り、従って単にアッラーの恩寵にすぎないからである。(それを知れば)人は至高なるアッラーの恩寵に感謝し、慢心を免れることが出来る。
  4. 計画の挫折、あるいは災害の折りの失望と嘆きの消滅。それらもまた天と地の主権者の定命に成り、その生起が不可避であったことを悟れば、人はそれに耐え、その報いを期待することが出来るのである。至高なるアッラーの次の御言葉はこのことを指している。

『地上に起きることにも、汝らの心に浮かぶことにも、我らがそれを(実際にこの世に)創造する以前に(予め天の書板に)記帳しておかなかったものはない。それは汝らが失ったものゆえ悲しまず、またアッラーより授かったものゆえに浮かれることのないためである。アッラーは騎り高ぶる者を愛し給わない。』    (クルアーン第57章〔鉄〕22-23節)

我らのこの信条を嘉し、信仰の功徳を授け、恩寵を増し加え給うことを我らは至高なるアッラーに祈願し、また彼らを導き給うた後に我らの心を迷わせ給わないよう祈り、慈悲を垂れ給うことを冀い奉る。まことに彼は豊かに与えられる御方におわします。万世の主にこそ称えあれ。

彼らが預言者ムハンマドとその一統、教友たちおよび善行をもて彼らに付き従う者たちすべてにアッラーの祝福と平安のあらんことを。

ムハンマド・アル = サーリフ・アル = ウサイミーン                                 

 ヒジュラ暦1404(西暦1984年)年シャウワール月30日
ハサン中田考訳
1995年5月(ヒジュラ暦1415年巡礼月)